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天狗が神様ともてはやされたのも、とうの昔。 そう決心した天狗どんが、町へ出て、仕事を探します。 ところが、左官の仕事では、ぬりたての壁を長い鼻で、こすってんぐ。 しゃれっ気いっぱいの、軽快な文章と、愉快なお話。 ユーモアいっぱいの創作昔話をお楽しみください。
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すってん天狗
文・絵/木曽秀夫
(本文抜粋)
ずっとずっと昔のこと、山の神様は 天狗どんじゃった。
日照りが続いて 作物が枯れてしまうと、自慢のうちわを一振り、
雨雲を呼び寄せて、田や畑を緑で潤す。
悪い病気が はやっても、天狗うちわを一振りすれば、
たちどころに はやり病を追い払う。
それはそれは、ありがたい神様じゃった。
・・・
ところがじゃ、何年も何年も 長生きしている間に、
山の様子が だんだんと変わってきたのじゃ。
そんな ある年に、隣山に お宮が出来てなあ。
それからというもの、もう誰も 天狗どんなぞ
見向きも しなくなったのじゃ。
・・・
「これでは どうにもならぬ。
そうだ、わしも人間の町へ行って、何か仕事をしよう。
働いたら、きっと ごちそうが食べられる。」
と、考えた天狗どん、山を下りて、町へと向かったのじゃ。
町では、いろんな人が働いておる。
天狗どんには、珍しいことばかりじゃった。
・・・(以下続く)

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【絵本館管理人の読書感想】 天狗どんがどんな失敗をしているか、絵を見て、お子様と話を弾ませていただけるのではないでしょうか。そして、いつのまにか心の中で、天狗どんを応援しているかも。実はそんな、心をあったかくさせるお話なんじゃないかな、と思います。 |