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まえがき
日本には「可愛い子には旅をさせろ」という諺があります。これは、わが家庭で子供を育てると、つい親の情として子供を甘やかしてしまい、その結果、しっかりした人間に育て上げることができないので、むしろ外に出して苦労させたほうがかえってまともな人間になるという教訓を述べたものです。
ところが戦後の日本では、このような「しつけ」教育は子供の人権を無視し、その自由を束縛し、その個性を抑圧するものとして、これを嫌悪する風潮が盛んになって今日に至っています。
たとえば戦前の日本は「東洋の君子国」といわれ、日本人が礼儀正しく謙譲的で思いやりの深い民族であるとして、これを賞賛してきました。これは日本語の語法や音調にもよく現れています。
今こそ日本のよき伝統に根ざし時世に適応した「しつけ」教育を子供に施さなければ、日本の将来は憂れうべき状態になるでしょう。このような「しつけ」教育を子供に施しておけば、その子供の生命力が強固になり、やがては個性豊かな主体性が確立されて、いかなる事態に遭遇しても無碍自在にこれに対処できる真の自由人になり得るでしょう。
一章 躾の重要性
二章 なぜ、躾が必要なのか?
三章 貝原益軒の説く躾教育
四章 人倫道徳としての躾
五章 躾教育の具体的な進め方
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