『愛語よく廻天の力あり』全298ページ概要

まえがき・抜粋

家庭、それは子ども達の生活の原点であり、教育の原点でもあります・・・こんな私の想いを、信任校長として船橋市立法典東小学校に赴任した折、月に一度、手書きの文章にして家庭に届け、子どもの心づくりを振り返るよすがにしてもらえたらと始めたのが、この「校長だより」でした。有難い事に、お父さんお母さん方の反響は思いの外強く、「親しくしている他の学校のお母さんにもコピーして差し上げました」と、わざわざ報告して下さる方や、「次号はいつ出るのですか」と催促する方もあり、こうした声に励まされながら結局三年間も続きました・・・この本を読まれるお父さんお母さん方が、私の講話を題材にして、お子さんとの対話に役立てていただけたら、これに勝る喜びはありません。


目次

1章

校長だより・・月1回、父母への「校長だより」でしたためたメッセージ

私のめざす学校・子供を生かす言葉とダメにする言葉と・叱ることの難しさ・感受性・適時期の教育・判断力を鍛える・言葉の躾・言葉が人間の品性を決める・ユニークな夏休みの宿題・種も捲かずば・本校のめざす漢字教育・わが家の教育基本法・親への思い・食事のしつけ・愛語よく廻天の力あり・etc...

 
2章

花筏・・全校集会で子ども達に語りかけた講話

小さい勇気をこそ・美しい言葉遣ってますか・物に命あり声なく生きて・健康とは・世界に目を向けよう・続ける心・言葉のキャッチボール・目上の人に遣う正しい言葉は?・志を立てよう・聴き上手は勉強上手・他人をとがめる前にまず自分・挨拶の話・自立・心は形<おじぎの仕方>・etc...


本文・抜粋

p.27〜 子供を生かす言葉とダメにする言葉と

 私の知っている、ある大先輩のお孫さんの話です。

 小学校三年生のお孫さんが、一学期の体育で「5」を取りました。彼は意気揚揚として帰って来ました。「お母さんお母さん、僕体育『5』だよ」隣近所に聞こえるような大きな声で言いました。そのお母さんが通知票を見ました。国語が「2」算数が「2」と並ぶ中で、体育だけが惨然として「5」になっていました。・・(中略)・・「体育が『5』でも算数が『2』ではねえ。」いかがですか?自分のお子さんだったら何と答えますか。このお母さんには不足だけが見えたのですね・・・

 

p.123〜 本校のめざす漢字指導

・・・学年配当漢字以外は、それが出てくるまでは平仮名で表記しなければならないと誤解した結果、醜い「交ぜ書き」が実にたくさん出現しました。・・(中略)・・「予防注射」を例にとると、一・二年では「よぼうちゅうしゃ」と書き、三年では「予ぼう注しゃ」となり、五年で「予防注しゃ」、六年になって初めて「予防注射」と全部漢字で書くという具合に、六年間に四回も覚え直さなければならないという二重三重の学習負担を与える不合理を生みました。・・(中略)・・初めから(漢字で)与えてもらったら、意味を理解するのにどんなにか子供達は助かることでしょう・・
・・本校では、次のような考え方を中心に進めています。
一、低学年では書けるようにすることよりも、まず漢字に目を触れさせる機会を多くし・・・

 

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